8/19~8/23の日経平均株価の予想レンジは3万6800~3万8800円! 岸田首相の総裁選不出馬で混乱しても「好業績銘柄の押し目買い」には勝機あり!

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8月19〜23日は、日経平均株価のリバウンドが意識されると同時に、好決算なのに売られて下落した銘柄の株価見直しに期待!8月19〜23日の日経平均株価の想定レンジ】 3万6800 ~ 3万8800円。8月19〜23日の日経平均株価は、短期的には過熱感が警戒される可能性はありながら、基本的にはさらなるリバウンドを意識した展開が見込まれます

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(8月13〜16日)の日経平均株価は、リバウンド基調が強まったことで週末の16日には一時3万8143.55円まで買われる場面も見られ、最終的に先週末と比べて3037.67円(8.67%)高い3万8062.67円と、8月1日以来の3万8000円を回復して終えました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
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 市場関係者の関心が米国の経済指標に集まるなか、8月13日発表の7月の米・卸売物価指数(PPI)と14日発表の米・消費者物価指数(CPI)がともに市場の予想を下回りました。その結果、米国の当局者が重視しているインフレ抑制は進んでおり、9月17〜18日に開催される米・連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率が高まったと見なされました。

 さらに、8月15日に発表された7月の米・小売売上高が予想を上回ったほか、同じく15日に米国の小売大手・ウォルマート(WMT)が発表した2024年5~7月期の決算が予想を上回り、通期計画を上方修正したことから、「米国経済の大半を占める個人消費が減速する」との懸念が後退してソフトランディング(軟着陸)への期待が高まりました。

 そうした流れから、米国市場ではNYダウが8月1日以来の4万ドルを回復。東京市場においてもリバウンド期待の買いが強まりました。

8月19〜23日は、日経平均株価のリバウンドが意識されると同時に、
好決算なのに売られて下落した銘柄の株価見直しに期待

【日経平均株価の想定レンジ】 3万6800 ~ 3万8800円
8月19〜23日の日経平均株価は、短期的には過熱感が警戒される可能性はありながら、基本的にはさらなるリバウンドを意識した展開が見込まれます

 8月5日に85.38まで急伸した日経平均VI(ボラティリティ・インデックス)は、15日に一時25.00を下回りました。また、米国のVIX指数についても、5日の65.73をピークに15日には一時15.00を下回るなど、ボラティリティ(変動率)は急低下しており、投資家の不安心理は和らいでいます。

■日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)チャート/日足・3カ月

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 今回、日経平均株価が急落した時期は、ちょうど決算発表シーズンのタイミングだったこともあり、好決算ながらも大きく売られる銘柄が相次ぎました。相場が落ち着きを見せてきたなかで、改めて業績面を手掛かりにした株価見直しの動きが期待されます

 一方、岸田首相は8月14日に自民党総裁選への不出馬を表明しました。海外投資家は政治リスクを嫌うことから今後の政局動向を見極めたいとする動きが予想され、積極的に上値を買ってくる動きには慎重になる必要があるでしょう。また、戻り(株価上昇)の鈍さが意識される局面においては、利益を確定する売りが入りやすくなる点についても注意が必要。そのため、押し目を狙って買っていくスタンスがおすすめです。

【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
石井鐵工所が+141.68%で値上がり率トップ!

 ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。

 今週の値上がり率ランキングのトップは石井鐵工所(6362)でした。8月8日に可成屋が、石井鐵工所の普通株式をTOB(公開買付け)で取得することを発表。TOBの買付価格は1株につき8364円で、そこにサヤ寄せする形で上昇しました。

 値上がり率2位のフルッタフルッタ(2586)は、8月14日に2025年3月期・第1四半期の業績を発表。営業損益が1400万円の黒字(前年同期は9200万円の赤字)と黒字転換したことが好感されたようです。

 値上がり率3位のマリオン(3494)は8月13日、2024年9月期の営業利益が6億7000万円の黒字になる見込みだと発表しました。従来予想は5億円の黒字だったため、上方修正を好感した買いによってストップ高を交えての上昇となりました。

 一方、今週の値下がり率ランキング1位はピクセルカンパニーズ(2743)。8月13日に2024年12期上期(1-6月)の決算発表を延期すると発表したことが嫌気され、ストップ安を交えて下落しました。

 値下がり率2位のBirdman(7063)は、8月14日に発表した2024年6月期決算で連結純損損失が30億2800万円の赤字(前期は700万円の赤字)だったと発表したことが嫌気されました。

■今週の値上がり率 トップ5
順位先週末比(%)銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1+141.68石井鐵工所(東S・6362)
2+108.82ルッタフルッタ(東G・2586)
3+80.44マリオン(東S・3494)
4+73.30ヴィスコ・テクノロジーズ(東S・6698)
5+73.09アンビション DX ホールディングス(東G・3300)
■今週の値下がり率 ワースト5
順位先週末比(%)銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1−48.97ピクセルカンパニーズ(東S・2743)
2−25.05Birdman(東G・7063)
3−23.47モンスターラボホールディングス(東G・5255)
4−21.49アドベンチャー(東G・6030)
5−20.87マーソ(東G・5619)
■今週の出来高 トップ5
順位出来高(株)銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ
1702,280,200NTT(東P・9432)
2466,375,300ランド(東S・8918)
3446,793,700ジャパンディスプレイ(東P・6740)
4344,002,500三菱重工業(東P・7011)
5298,646,200三菱UFJフィナンシャル・グループ(東P・8306)

【来週の主要イベント】
米独欧のPMI速報値、FOMCとECB議事要旨、
米・アナログ・デバイセズ決算、オプロ上場などに注目!

 来週は以下のようなイベントが予定されています。

<8月19日(月)>
◆6月機械受注
◆米7月景気先行指標総合指数

<8月20日(火)>
◆独7月生産者物価指数(PPI)
◆欧6月経常収支
◆欧7月消費者物価指数(HICP)改定値
◆決算:トール・ブラザーズ(TOL)

<8月21日(水)>
◆オプロ(228A)東証グロース上場
◆7月貿易統計
◆米MBA住宅ローン申請指数
米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
◆決算:アナログ・デバイセズ(ADI)、ターゲット(TGT)、ウルフスピード(WOLF)

<8月22日(木)>
独8月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
独8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値
欧8月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
欧8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値
欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
米8月製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
米8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値
米8月総合購買担当者景気指数(PMI)速報値
◆米7月中古住宅販売件数
◆決算:バイドゥ(BIDU)

<8月23日(金)>
◆7月全国消費者物価指数(CPI)
◆米7月新築住宅販売件数

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