肺がんの初期はどのような状態?症状や検査、早期発見のポイントを解説

Advertisement

肺がんの初期はどのような状態なのでしょうか。肺がんといえば「咳」をイメージする方が多いと思います。本記事では、実際の肺がんの初期症状や状態、検査などについて解説します。予防に役立つリスク因子や早期発見のポイントについても触れていますので、参考にしてみてください。

image.png

肺がんの初期~進行してきたときの症状や状態

ここでは、肺がんの初期および進行してきたときの症状や状態について解説します。ステージの詳細は下記関連ページを参考にしてください。

肺がんの初期症状

肺がんは初期症状に乏しいがんとして知られています。また、肺がん自体に特徴的な症状はありません。咳、痰、息苦しさ、発熱などの症状が出ることはありますが、風邪や肺炎、気管支炎などの一般的な呼吸器系の病気と同様の症状のため、区別がつきにくいのです。

咳が2週間以上続く場合や、痰に血が混じっている、発熱が5日以上続くなどの症状が見られる場合は注意が必要です。

肺がん初期の状態

肺がんのステージは0~4に分かれますが、おおよそステージ0~1が早期といわれます。がんの原発巣が小さく、リンパ節転移がない状態などがステージ0~1に分類されます。ステージ1の5年相対生存率は83.3%とされており、早期発見できれば治癒する可能性も見込めます。

肺がんが進行してきたときの症状

肺がんが進行してくると、咳や血痰などに加え、息苦しさや動悸が現れることがあります。

原発巣(がんそのもの)が原因の症状として、喘鳴、飲み込みにくさ、胸痛、嗄声、腕の痛みやしびれ、がん性胸膜炎などがあり、転移が原因の症状として、骨の痛み、頭痛、だるさ、背中・肩の痛みなどが挙げられます。

肺がんが進行してきたときの状態

おおよそステージ2~4は進行状態のがんとされます。がんの原発巣は大きくなり、リンパ節転移、遠隔転移が見られる状態です。ステージ4の5年相対生存率は7.1%とされています。

肺がんの検査

肺がんの検査は、胸部X線検査が基本。その他CT検査やMRI検査では、がんの広がりや転移の有無などを調べます。近年は、X線検査で写りにくい場所なども調べられる「低線量CT」という検査が普及しており、早期発見が期待できます。

生検や細胞診も行うことがあります。喀痰細胞診という、痰に混じったがん細胞を調べる検査や、肺の細胞を採取する生検などで、がんの種類や確定診断を行います。

肺がんの治療方針を決めるうえでは、上記のような検査をおこなったうえで、肺がんの種類や組織型、進行状態などを考慮します。あわせて、患者の日常生活の制限の程度を示す、PS(パフォーマンスステータス)という指標を用います。

肺がんの早期発見のためにできること

先述のように、肺がんのステージ1の5年相対生存率は83.3%。肺がんを初期の状態で発見できれば、治癒する可能性も見込めます。できるだけ早期発見するために、肺がん検診や遺伝子検査を紹介します。

肺がん検診

肺がん検診は、国が推奨するがん検診のひとつです。40歳以上の人を対象に、ほとんどの自治体で無償または一部自己負担で受診できます。基本的な検査方法は、胸部X線検査で、喫煙量の多い人は喀痰細胞診も用いられることがあります。

遺伝子検査

肺がんにかかわる遺伝子に異常がないか調べる検査で、胸水や生検で採取した組織を調べます。医師が必要と判断した場合には、保険診療になることもあります。非小細胞肺がんでは「EGFR遺伝子」「ALK遺伝子」「ROS1遺伝子」「BRAF遺伝子」「MET遺伝子」「RET遺伝子」「KRAS遺伝子」「NTRK遺伝子」などの異常を検査します。

Top Stories