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定年を迎えると、退職金や年金、税金、社会保険料など、お金に関わる選択が人生の手取り額に大きく影響します。実は、働き方や給与の受け取り方を少し工夫するだけで、生涯で2000万円以上の差が生まれることもあるのです。税理士でマネージャーナリストの板倉京氏が著書『知らないと大損する!定年前後のお金の正解 改訂版』で解説する、2024年の制度改正に合わせた最新の賢い定年後の働き方をご紹介します。
給与の一部を「退職金」に回すだけで手取りが大幅アップ!
例えば、再就職後の月給が40万円、さらに老齢厚生年金が15万円支給されるケースを考えましょう。このまま月40万円を給与として受け取ると、年金が2万円減らされてしまいます。
しかし、給与を月32万円に減らし、残りの8万円を退職金として支給してもらう方法を採れば、年金の減額はありません。さらに、退職金には社会保険料がかからず、税金も軽減されるため、年間で約26万円の社会保険料・税金の節約につながります。
これに年金のカット分を加えると、年間で50万円以上の手取り増が期待できるのです。
退職金の税負担は優遇されている
退職金は受け取る際に課税されますが、税制上の優遇措置があり、社会保険料もかかりません。例えば、5年間勤務し毎月8万円を退職金に回すと、合計480万円となり、これにかかる所得税・住民税は約21万円程度です。
この税負担を差し引いても、5年間で約130万円以上の社会保険料・税金節約が実現でき、経済的メリットは非常に大きいと言えます。
失業手当や高年齢求職者給付金もほぼ影響なし
退職後に受け取る失業手当や高年齢求職者給付金は、退職前6か月の給与を基準に計算されます。給与が40万円の場合と32万円の場合の差は数万円程度なので、これらの給付金を含めても、給与の一部を退職金に回す方法の方が総合的にお得です。
さらに「高年齢雇用継続基本給付金」の受給額アップも
年金をまだ受け取らない場合でも、給与の一部を退職金に回すメリットはあります。例えば、「高年齢雇用継続基本給付金」は60歳以降の給与が60歳時点の75%未満の場合に受給でき、給与の減少率に応じて最大15%の給付を得られます。
給与を退職金に回すことで給与が下がるため、この給付金の受給額を増やせる可能性があるのです。
成功のポイントは「再就職時の交渉」と「契約の明確化」
この賢い方法を実践するには、再就職時に給与の一部を退職金に振り分ける旨を会社としっかり交渉し、合意を得ることが大切です。言いにくいかもしれませんが、会社側も社会保険料の負担軽減になるため、双方にメリットがあります。
また、後日きちんと退職金を受け取れるよう、雇用契約書に明記しておくことをおすすめします。
まとめ
定年後の働き方や給与の受け取り方を見直すだけで、社会保険料や税金の負担を抑え、年金のカットも防げます。給与の一部を退職金に回すこの裏ワザは、手取りを増やし、生活の質を向上させる非常に有効な方法です。ぜひ退職後の働き方を検討する際に参考にしてください。
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